カナダ西海岸で有名なクライマー、デイブ・レインは、市販のクライミング・ハーネスに満足できませんでした。
そこで1991年、最高の素材と製造方法で、より良い製品を作ることを目指し、ロックソリッドという会社を立ち上げたのです。
当初は、ハーネスやスリングなどのクライミング道具を製造していました。
その後、クライマー仲間のジェレミー・ガードが加わり、アークテリクスが誕生します。
アークテリクスの名が世界中に知れ渡るきっかけ
デイブが理想とするハーネスが完成したのは、創業から3年後の1993年のことです。
そのアイデアの元になったのは、現在同社の製品開発エンジニアであるマイク・ブレンカーンが自作したMTBを担ぐためのショルダーヨークでした。
このショルダーヨークには、熟成形フォームの3次元加工技術が使われていました。
この技術を応用して、革命的な「ヴェイパーハーネス」が誕生したのです。
この製品の評判は瞬く間に広まり、アークテリクスの名が世界中に知れ渡ることになります。
その後、アークテリクスはバックパックやアウトドアウェアまで手掛けるようになります。
これらの製品の完成度の高さに、世界中から驚きと称賛の声が寄せられ続けているのです。
彼らの設計思想の核心にあるのは、以下の3つの要素の完璧な融合です。
アークテリクスは、これらのいずれかが欠けても最高品質の製品は生まれないと考えています。
そのため、製造現場まで一貫した品質管理を行っているのです。
このような徹底したこだわりが、アークテリクスの製品の高い評価につながっているのです。
ストップ&ゴーを繰り返す登山活動に最適
アークテリクスのアンダーウェアシリーズは、登山活動に最適な機能性を備えています。
このシリーズの中で、AR(オールラウンド)モデルは最も汎用性が高いのです。
ARモデルの特徴は以下の通りです。
ARモデルの他にも、以下のようなモデルがラインナップされています。
- SV(サヴァーブ):極低温下での使用を想定
- SL(スーパラト):トレイルランニングなど激しい有酸素運動に適合
ペツル社長が賛辞を伝えた真に革命的なハーネス
アークテリクスは、ハーネスの不快感を軽減する革新的な取り組みで知られています。
1993年にリリースしたヴェイパーハーネスに続き、さらなる進化を遂げたのがWARPテクノロジーを採用したシリーズです。
WARPテクノロジーの特徴はこちら。
2008年のORショーでの発表時、この革新的な技術に対してペツル社長が直接アークテリクスのブースを訪れ、賛辞を述べたというエピソードは業界でも有名です。
完全防水性を得た唯一無二の存在
アークテリクスのAC2ラインは、完全な防水性を備えたバックパックシリーズです。
バックパックシリーズの特徴
- 大洋から山岳地帯まで幅広い活動領域に対応
- シーカヤックと徒歩を組み合わせた極地遠征や、常に水に濡れるキャニオニングなどに最適
- 素材開発に7~8年、製造技術の確立に3年を要した高度な製品
バックパックシリーズの製造方法
- 袋状に縫製した防水生地にフレームを取り付け
- シームテープで浸水を防ぐ(防水透湿性ジャケットと同様の技術)
- 熱溶着処理によってハーネスやヒップベルト、各種パーツを取り付け
アークテリクスは登山製品の躍進へ大きな貢献
アークテリクスは、登山製品の進化に大きく貢献してきました。
その実績は以下の通りです。
これらの革新的な技術開発により、アークテリクスは登山製品の性能向上に大きな役割を果たしてきたのです。